作図ツールを使ってデータフローをトラッキング #データフローダイアグラム

Authors

• 

  Name

  小 有坂

  short bio

  作図ツールの専門家。クラウド活用によるチームの生産性向上に貢献。

データフローのトラッキングは、システムのデータ処理や流れを把握し、効率的な設計と運用を行うために重要です。データフローダイアグラム（DFD）は、データの流れや処理の過程を視覚的に表現するための強力なツールです。ここでは、作図ツールを使ってデータフローをトラッキングする方法について説明します。

※ 「Cacoo」を30日間無料ではじめる［全世界約300万人が利用するオンライン作図ツール］

1. データフローダイアグラム（DFD）とは？

データフローダイアグラム（DFD）は、システム内のデータの流れとその処理を図示するためのダイアグラムです。DFDを使用することで、システムのデータフロー、プロセス、データストア、外部エンティティの関係を視覚化できます。

DFDには以下の要素があります：

• プロセス：データを処理するアクティビティや機能。
• データフロー：データの流れを示す矢印。
• データストア：データが保存される場所。
• 外部エンティティ：システムの外部に存在する要素で、システムとデータをやり取りします。

2. 作図ツールの選定

データフローダイアグラムを作成するための作図ツールには、さまざまな選択肢があります。以下は特におすすめのツールです：

• Microsoft Visio：DFD作成に適したテンプレートとシンボルを提供します。複雑なデータフローの視覚化に便利です。
• Lucidchart：オンラインでのリアルタイムコラボレーションが可能で、直感的なインターフェースを持ちます。
• draw.io：無料で使えるオンラインツールで、DFD作成に必要な機能を備えています。
• Gliffy：シンプルなUIで、迅速にDFDを作成できます。クラウドベースのツールで、チームでの作業に適しています。
• Bizagi Modeler：ビジネスプロセスモデリングに特化したツールで、DFDの作成にも対応しています。

3. データフローダイアグラムの作成手順

1. 要件の収集：

   • システムのデータフローや処理の要件を収集し、理解します。関係者と相談しながら、システムの全体像を把握します。

2. DFDのレベル設定：

   • DFDには異なるレベル（コンテキスト図、レベル1、レベル2など）があり、システムの詳細度に応じて選択します。初めにコンテキスト図で全体像を示し、その後、詳細なレベル1やレベル2のDFDを作成します。

3. プロセスの定義：

   • システム内でデータを処理するプロセスを定義し、それぞれのプロセスが何をするのかを明確にします。

4. データフローの描画：

   • データがプロセス間でどのように流れるかを矢印で示します。データフローは、データの入力と出力の流れを示します。

5. データストアと外部エンティティの追加：

   • データがどこに保存されるかを示すデータストアと、システムとデータをやり取りする外部エンティティを追加します。

6. レビューとフィードバック：

   • 作成したDFDをチームや関係者と共有し、レビューを受けます。フィードバックを元に修正や改善を行います。

7. ドキュメンテーションと共有：

   • 最終的なDFDをドキュメントとしてまとめ、関係者と共有します。DFDはプロジェクトの理解を深めるために活用します。

4. 作図ツールの活用のポイント

• テンプレートの利用：多くの作図ツールはDFD用のテンプレートやシンボルを提供しているので、それを活用して作業を効率化できます。
• リアルタイム編集：オンラインツールを利用することで、チームメンバーがリアルタイムで編集やレビューを行えます。
• バージョン管理：作成したDFDのバージョンを管理し、変更履歴を追跡することで、プロジェクトの進行状況を把握できます。

5. まとめ

データフローダイアグラム（DFD）を作図ツールを使用して作成することで、システムのデータフローや処理の流れを視覚化し、設計や運用の改善が可能になります。適切なツールを選び、DFDを正確に描くことで、システムの理解が深まり、プロジェクトの成功に繋がります。

※ 「Cacoo」を30日間無料ではじめる［全世界約300万人が利用するオンライン作図ツール］