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作図ツールによるプロジェクトのリスク評価手法 #リスク評価手法図
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- 小 有坂
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- 作図ツールの専門家。クラウド活用によるチームの生産性向上に貢献。
プロジェクトの成功には、リスクの適切な評価と管理が不可欠です。作図ツールを活用することで、リスク評価がより視覚的かつ体系的に行えます。ここでは、作図ツールを用いたリスク評価手法について説明します。
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1. リスク評価の目的
リスク評価は、プロジェクトに影響を及ぼす可能性のあるリスクを特定し、分析し、対策を講じるプロセスです。リスク評価の主な目的は次の通りです。
- リスクの特定と分類
- リスクの影響度と発生確率の評価
- リスク対応策の策定と実施
- リスク管理プロセスの改善
2. 作図ツールの活用方法
作図ツールは、リスク評価のプロセスを視覚化し、理解しやすくするために有効です。以下に代表的なリスク評価手法と、それに対応する作図ツールの使用方法を紹介します。
2.1. リスクマトリックス
リスクマトリックスは、リスクの影響度と発生確率を2軸に分けて評価する方法です。これにより、リスクの優先順位を視覚的に把握できます。
- 作図ツールの例: Microsoft Visio、Lucidchart、draw.io
- 作成手順:
- X軸に「発生確率」、Y軸に「影響度」を設定します。
- リスクをプロットし、それぞれのリスクの位置をマッピングします。
- 高リスク領域にあるリスクに対策を優先的に検討します。
2.2. フィッシュボーンダイアグラム(石井ダイアグラム)
フィッシュボーンダイアグラム(または石井ダイアグラム)は、リスクの原因とその影響を視覚的に整理する方法です。問題の根本原因を特定するのに役立ちます。
- 作図ツールの例: Microsoft Visio、Lucidchart、draw.io
- 作成手順:
- ダイアグラムの中心に主要な問題(リスク)を書きます。
- 骨のような線を引き、原因カテゴリ(人、プロセス、技術、環境など)を設定します。
- 各カテゴリに関連するリスク要因を追加し、問題の根本原因を分析します。
2.3. プロセスマップ
プロセスマップは、プロジェクトのプロセスやワークフローを視覚的に示す図で、リスクが発生する可能性のあるポイントを特定するのに役立ちます。
- 作図ツールの例: Microsoft Visio、Lucidchart、draw.io
- 作成手順:
- プロセスの各ステップを順番に描きます。
- 各ステップにリスク要因を追加し、リスクが発生する可能性のある箇所を特定します。
- リスク発生の可能性が高いステップに対策を講じます。
2.4. リスクトリー分析(FTA)
リスクトリー分析(FTA)は、特定のリスクが発生するための条件や因果関係をツリー形式で示す方法です。
- 作図ツールの例: Microsoft Visio、Lucidchart、draw.io
- 作成手順:
- リスク(トップイベント)をツリーのトップに設定します。
- リスク発生の原因や条件を階層的に分けて描きます。
- 各レベルでのリスク要因を分析し、対策を考えます。
3. リスク評価の実施
リスク評価を行う際は、以下のステップを踏むと効果的です。
リスクの特定:
- 作図ツールを使用して、プロジェクトのリスクをリストアップし、分類します。
リスクの分析:
- リスクマトリックスやフィッシュボーンダイアグラムを用いて、リスクの影響度と発生確率を評価します。
リスクの優先順位付け:
- 評価結果に基づいてリスクの優先順位を付け、高リスクから対応策を検討します。
リスク対応策の策定:
- リスクの発生を防ぐための対策や、リスクが発生した際の対応策を策定します。
モニタリングとレビュー:
- 定期的にリスク評価を見直し、プロジェクトの進行状況に応じてリスク対応策を更新します。
4. まとめ
作図ツールを活用することで、プロジェクトのリスク評価が視覚的かつ体系的に行え、リスク管理の精度が向上します。リスクマトリックスやフィッシュボーンダイアグラムなどの手法を活用し、リスクの特定、分析、優先順位付け、対応策の策定を効果的に行いましょう。
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